ニコチンの由来

ニコチンの由来

たばこに含まれているニコチンの名前には由来があります。それは、さかのぼること、1560年にジャン・ニコがフランスにたばこを送ったのが由来なんですが、そのいきさつを詳しく書いていこうと思います。


まず、1500年代はようやくヨーロッパ大陸にたばこが新大陸アメリカから持ち込まれるようになってきた時代です。まだ、たばこ自体が未知の大陸からやってきた珍しい薬草という認識ぐらいしかされていなかった背景があります。


その未知の薬草に対してフランス王アンリ2世の公使として1559年から61年の間、ポルトガルに駐在していたジャン・ニコがフランスに未知の薬草である煙草を万能薬としてロレーヌ枢機卿フランソワ公爵に紹介したため、フランスの上流階級でもてはやされるきっかけになりました。


ニコが送った手紙

私は大変興味深いインディアンの薬草を手に入れました。これは、これまで不治とされてきた腫れ物やただれた古傷を治します。その種子が取れたら、すぐにこの植物と一緒に貴下のマンモスチアの庭園に送ります。また、私が貴下にオレンジの木を送ったときのように、その栽培方法についての説明書も添えるつもりです。


それと、ニコをポルトガルに送り出したアンリ2世は、送り出したその年に事故でなくなり、フランスはこの手紙が送られたときは、アンリ2世の息子の時代に入っていました。それと、王妃であったカトリーヌ・ド・メディシスが摂政になっていた時代です。


このカトリーヌがニコの送った未知なる薬草、煙草を頭痛薬としてもちいり、彼女の息子たちも頭痛の治療に用いたため、フランスの宮廷で評判になったといわれる。それと、カトリーヌがタバコの種子を廷臣達に分け与えたため、フランスの上流階級で認められるようになり、フランスの国中に広まったとされる。そのことから、このたばこという未知なる薬草は王妃の薬草と呼ぶようになったともいわれます。


このようにして、フランスにタバコが伝えられるようになったキッカケを作ったニコに対して、タバコは新世界原産の万能薬であるという医学的教義を最初に広く紹介したリエボーが彼に敬意を払うために、この未知なる薬草の名を「ニコチアーヌ」と命名しました。


このニコチアーヌという名が確立された近代的な分類学で、タバコは「ニコチアナ属」のナス科と分類され、1828年にライマンとポッセルトによりタバコのアルカロイド物質が分離され、「ニコチン」と命名されたのです。


とま~、ここまではありきたりなお話なんですよぅ~、ただたんに最初に贈ったから名前がつけられたというだけで、特に逸話でもなんでもない由来ですが、この「ニコチアーヌ」という薬草につけられた名前に異議を申す不届きものがいたんです。


彼の名はアンドレ・テヴェ、フランスの修道士です。フランスにおいて、タバコの紹介者としてニコの名声が高まり、ニコチアーヌの名称も一般的になるに及んで、1575年に


フランスにこの植物を最初に持ち込んだのは自分であるとあらためて主張しました。そのなかで彼は


その地から私が戻ってから10年も経って、アメリカに行ったこともないある人物(ニコ)の名前がこれにつけられた。未開人がこの植物の葉を、病気の治療、特に傷や潰瘍のために使っていたという根拠のない勝手な空論を、私に納得させようとするのは馬鹿げている。この植物には、私が述べたこと、すなわち、頭の余分な体液を取り除くこと、および空腹や渇きなどに耐えられること以外のの効力・効能はない


と言明しました。


彼は、1555年から1556年にかけて、今のリオデジャネイロのあたりを探検し、帰国後1558年に「南極圏フランスの変わった事物」という本を著したが、その中に喫煙にかんする様子を記しています。


アンドレ・テヴェのレポート

彼らは、この薬草を丁寧に集めて小屋か家の中で陰干しにして乾燥する。かれらはこれを次のように用いる。乾いた薬草の一定量を大きなやしの葉で包み、ろうそくの長さほどの巻いた管を作り、一端に火をつけて、鼻と口でその煙を吸う。これは、脳の余分な体液を除き消し去るのにとてもよく、その上、これを吸うとしばらくの間、飢えと乾きに耐えることが出来ると、彼らはいう.....


と、アンドレ・テヴェはタバコを紹介しています。これだと確かにジャン・ニコよりも2年も早く紹介しています。


ですが、ニコチアーヌからたばこへ名前を変えて、タバコのアルカロイド物質にニコの名前がつけられニコチンになりましたが、その当時では考えられなかったことですが(昔はタバコは万能薬と考えられていました)、いまでは、タバコ及びニコチンは体に対して有害であるとはっきりと知れ渡って、悪者とされているいまの現状をアンドレ・テヴェが知るとこの主張はしなかったんでしょうね。当時はたばこが万能薬として扱われてもてはやされていたから、自分の名前をタバコにつけたがったんでしょう。


もし万が一、アンドレ・テヴェの主張が通っていたら、ニコチンはテヴェチンと呼ばれるようになっていたかを考えると、主張が通らなくて良かったです。だってテヴェチンですよ。響きもごろも、悪すぎ。

参考文献
タバコの歴史 著 上野 堅実

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